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2004.10.19

ヴォルフガング・ティルマンス展

 東京オペラシティアートギャラリー。作品ひとつひとつとじっくり対峙するというよりは、会場の雰囲気を楽しむ展覧会、という感じ。何が写っているわけでもなく、(会場にも)何があるっていうわけでもないのに、なぜか惹かれるのはどうしてだろう。小さな、ちっぽけな存在への愛みたいなものがほんのり漂っていて、どことなく幸せな気分にさせてくれる。プリントは直接壁にテープで貼られ、これがまたそのうち剥がれ落ちてしまいそうで、作品が写し出すはかないものへのこだわりが、その貼り方にもあらわれているのが面白い(そういう展示方法はティルマンスが昔からやっているやり方らしい)。
 同時にやっている空想建築絵画の野又穫の個展も展示方法がユニーク。ネタは明かさないのでぜひ観て下さい。
 さらに同時開催の若手作家・小西真奈のも、不思議な非現実的な空気感に惹かれた。なんてことない平和な光景のはずなのに、非常に不安な思いにさせられる。観てはいけないものを観てしまったかのような……。
 そういうわけで、超おトクすぎるよ、いまの東京オペラシティアートギャラリーは。

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2004.10.13

李昂×上野千鶴子(『自伝の小説』発売!)

李昂の『自伝の小説』(国書刊行会)が発売になりました。藤井省三氏の訳者解説では、No.20「中華モード」に掲載しました上野千鶴子氏の李昂論が引用・紹介されています(No.20「中華モード」では、藤井省三氏のインタビューや、李昂文学をめぐる国際シンポジウムのレポートも掲載されています)。
また、この発売に合わせて、李昂氏と上野千鶴子氏とのトークショーが三省堂書店本店でおこなわれます(10/19[火])。

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2004.10.05

フェア情報/丸善・丸の内本店

東京駅丸の内北口のオアゾにオープンした丸善丸の内本店
人形関連書を集めたコーナーができ(趣味書のコーナー)、そこで
「特集・ドール」が「丸の内本店おすすめ」の特製オビ付で平積み展開中。
「少女×傍若無人」はサブカルコーナーにあります。

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2004.10.02

ピカソはピカソ

 「ピカソ展—幻のジャクリーヌ・コレクション」損保ジャパン東郷青児美術館。しかも無料デーに行ってきた。おばさんたちはもちろん、サラリーマンのおじさんや子連れのお母さんも目立ち、にぎやかな雰囲気。だけど絵もちゃんとじっくり見れたんで満足。
 ピカソはもうピカソとしか言いようがないというか、ピカソって面白いから見てごらん、って人にすすめるのもアホらしいほど有名だし実力も皆が認めるところだし、ピカソの絵を見て、こんなの人の顔じゃないよ何描いてあるかわかんない、という人もほとんどいないくらいにその絵は知られているし、どんな絵だって、たとえ退屈しのぎに描いたような素描だとしても、ピカソのだ、といわれれば、ははぁと無条件にありがたく拝むしかない。なので、ピカソの絵を見に行っても、ピカソはピカソだったと確認するくらいなもんかな、と思っていたのだが、たしかにあの潔い線はいつ何度見ても心地よいのでした。でたらめに描いたような絵でも、あんな単純な線の組合せでも、ジャクリーヌはジャクリーヌだとわかるから、エライよな。うん。

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