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2005.01.16

HAVE WE MET?—見知らぬ君へ

国際交流基金フォーラム
「アンダー・コンストラクション」「アウト・ザ・ウィンドウ」に続くアジア若手キュレータの共同企画による展覧会。
さすがに「アンダー・コンストラクション」を超えるインパクトはない。
が、見知らぬ作家の面白い作品に出会えるこの機会は非常に貴重。
今回もいろいろ楽しませてもらった。

入口すぐにあるポーンタウィーサック・リムサクン(タイ)の「The Dinosaurs」は、小さなやかんに馬の足とシッポを付けたもの。
シッポのスイッチを入れると、ガーガーうなりながら足を振って前へ進む。
シギット・ピウス(インドネシア)のインスタレーションは、腰を振りながら歌う着せ替え人形を写したカラオケのビデオが楽しい。
何より歌がよかったな(笑)。
インドネシアの歌謡曲でも買ってみようか、と思ったり。
小林洋子の作品は、アクリルの四角い柱の中を、その柱とほぼ同じ大きさの紙がゆっくりと落ちてくる、というもの。
その様子は日本的な静かな詩情にあふれていると言えるかもしれないが、柱の上で紙を吐き出すためにプリンタが機械音を響かせているのがユニークだ。
木から落ちる葉だけに美があるのではなく、機械が吐き出す紙にも美があるはずだ、ということか。

もっとも面白かったのはウィット・ピムカンチャナポン(タイ)の鐘の作品。
天井から鐘が吊され、鐘の中から着せ替え人形の足が出ている。
その回りに風景を写し出しているモニタがいくつも置いてあるのだが、
実は、そのモニタに写っている風景は、鐘の内側に描かれた絵(もしくは写真?)であり、人形に付けられたカメラがとらえた画像にほかならないのだ。
鐘を鳴らそうと人形の足を振ると、カメラも揺れてモニタの画像も揺れる。
風景がリアルなものであるがゆえに、、われわれが今感じているリアルとはなんなのか、ちょっと考えさせられもする作品なのである。

1/30まで。

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