スゥ・ドーホー@エルメス
布、というよりは、蚊帳のようなもの、と言った方がイメージが伝わりやすいかもしれない。
スゥ・ドーホーは、その布によって空間を上下に区切り、それを基準に上下対照形の門を、同じ布で作り上げた。
下の空間においては門は逆さで、見上げれば、空間を区切る布の向こうに、正しく建った門が透かし見える。
上から見下ろすこともできる。それはまるで深海を覗いているような感じだ。
単純だが、不思議な幻想的インパクト。
なによりも、この貧乏っちい人間一人のためにドアマンはドアをあけてくれるわ、展示階それぞれに見張りの女の子はいるわ、階を移動するのにギャラリーに入るのとは別のエレベータに乗るのだが、その1階の移動のためのエレベータにちゃんとエレベータガールがいるわ、で、超ぜいたくな空間がスゥ・ドーホーの作品をよりスケールアップさせていた(?)のだった。
銀座・メゾンエルメス8階フォーラムにて。4月3日まで。
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コメント
はじめまして。
スゥ・ドーホー展の記事を探していてこちらにたどり着きました。
上からと下からとで印象が違いますし、両方から見える景色を知ることで、またいろんなイメージが重い浮かぶようでみあって・・・。
TBさせていただいたので、よろしかったらご覧ください。
投稿: DADA. | 2005.03.08 21:11
あの空間の作り方は、ちょっとあそこじゃないと無理でしょう。エルメスは、作品そのものよりも空間も合わせて見せてくれるところで、ユニークなところですよね。
投稿: 沙月樹京 | 2005.03.12 19:23