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2005.02.01

森山新宿荒木展

東京オペラシティ アートギャラリー
個性の違う写真家同士のガチンコ対決。
展示そのものにどれがどちらの作品か明示されていないので、かえってふたりの視線の違いを意識させる。
表現の感触・色合い・肌触りはちがえど、そこに写し出されるのは、猥雑でいかがわしさと欲望が充満する新宿の姿。
人間たちの力強くエロティックななまめかしさ。
——というのを見た翌日(昨日のことなのだが)筑紫哲也の番組で、新宿・歌舞伎町の風俗関係の特集をやっていた。
取り締まり強化によって、この半年あまりで急速に人が去り、街のエネルギーがなくなっていってしまっている……というレポートもあり、森山・荒木にシャッターを押させ続けた新宿が消えていこうとしているのなら、それはものがなしい。
彼らが撮ってきた写真の魅力は、やはり、猥雑な部分から湧き出てくるエネルギーにあったと思う……。
それは「昭和」という時代の魅力なのだが、「昭和」もかろうじてテーマパーク的に温存されるだけの存在になってしまいつつあるからね。
……嘆いてもしょうがないけど。

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