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2005.02.12

痕跡——戦後美術における身体と思考

東京国立近代美術館
要は、作品そのものはもちろんだけど、作品が作られた過程やコンセプトがユニークだったりするものを集めました、といった感じだろうか。だいたいのところ。
それゆえ、作品だけを見ても、なんじゃこりゃ、っていうのも少なくはないのだが、そこは、ほぼ全点に詳しい解説(と作品の選んだ理由とかそんなことまで)が付けられ、勉強になる展覧会である。
ただ、作品を見ずに解説だけを読んでいきがちなので、最初はとりあえず解説読みを中心に一周して、そうしてから今度は作品だけを眺めて一周するというのが、よいかも。
「なんじゃこりゃ」は多いが、解説を読んで「へーなるほど」というのも少なくない。
解説されなきゃ理解できないのって、アートとしてどーよ、って基本的には思うけど、この展覧会に関しては、作品成立のための文脈を理解することは重要だろう。
なにしろ、それが生み出される過程も作品の一部になっているものたちなのだから。

作品は60〜70年代のものが中心というのも、時代の空気を反映しているだろう。
具体の作品が多く、また、有名な作家でも本流と見なされないもの——辰野登恵子の昔の作品とか、ウォーホルのおしっこ絵画とか——が見れたのもうれしい。
あと印象的だったのはマリナ・アブラモヴィッチとかメル・ボックナーとか野村仁とか榎忠(頭・顔の半分の毛を剃って=“半刈り”にして“ハンガリー”に行く)あたりかな。
2月27日まで。

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