町田久美<a Sadeーサドに>@西村画廊
同じく4/2までの銀座での個展をもうひとつ。
西村画廊での町田久美展。
「No.21 少女傍若無人」でも、「ホラードラコニア・澁澤龍彦少女小説集成」の挿絵画家のひとりとして紹介した町田久美。
太い墨の線で、ワンポイントのように赤や白が入っていたり、ちょっとだけグレイに塗られた部分がある程度という、独特のモノトーンの作風。
だが実際には、雲肌麻紙という、うす茶色の和紙の上に描かれており、地は白ではない。
その上に白い絵の具を塗ることによって、白という色が非常に色めき立つ。
白というのは多くの場合「地」とイコールで、何もない空間を意味するものだが、ここではちがうのだ。
そのコントラストの味わいは、実際に絵を見ないとなかなかわからないだろう。
(和紙の微妙なうす茶色が、写真だとなかなか再現されないからだ)
その和紙の上に、妖しくシニカル&ブラックな大正風(?)世界が飄々と展開する。
そういえばこの人の描く人物も、人形みたいだし、実際に人形として描かれたものもある。
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