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2005.07.07

レオノール・フィニ@bunkamura

p_fini「少年×タナトス」の追い込みをしながら、早く行きたーい、でもいま行ったら絶対落ち着いて見ることができなーい(精神的に追い込まれているので)、と思って自粛していたフィニ。ようやく行ってきた。

フィニは本当にころころと作風を変えている。
よく知られているのが、チラシのオモテにも使われているいかにもシュール調な絵だと思うが、一番惹かれたのは「鉱物の時代」に分類された、甲殻的で頽廃的で廃墟的な身体像。あまりこういう絵はオモテに出てこない(チラシにもない)。
確かにこれはエルンストの「雨後のヨーロッパ」あたりの作品を彷彿とさせるのだけれど、その頽廃の闇にうっすらと透けて見える、艶めかしい女性の顔立ちなどが非常に印象的。すばらしい。
それに較べると、後期は人物が記号化されていってしまっている感じで、ちょっと物足りない感じが。

シュルレアリスム的発想はいまだ新鮮さを失っていないというか、まぁなかでもブルトンとかではなく、レメディオス・バロとかレオノーラ・カリントンとか、このフィニとか、そうした女性画家の作品にとても惹かれる。
その意味でシュルレアリスムは偉大なのだ。

フィニの「少年性」と鉱物の時代に見られる「タナトス性」を再確認して、ああ、やはり追い込み中に足を運んでおくべきだったな、とちょっと後悔。
でもものを書く体力はなかったかなぁ……。

Bunkamuraは7/31まで。そのあと梅田・群馬・名古屋を巡回。必見です。

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» レオノール・フィニ展 -アートな1日その1- [toe@cinematiclife]
昨日、渋谷に松尾スズキの舞台『キレイ』を見る予定があって渋谷に出掛けるので、その前に美術館へ行こうと思った。 感性が養われればいいなぁという気持ちと、少しはデザインに影響が出るといいなぁという気持ちで、趣味半分、勉強半分の気持ちでたまに美術館に出掛ける。 この『レオノール・フィニ展』は、招待券を持っていた上に、チラシに出ていたスフィンクスの絵がとても強烈だったこともあり、渋谷に行く予定があったら見... [続きを読む]

受信: 2005.07.10 14:58

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