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2005.07.27

寺山vsゴスロリ;テラヤマワールド@青い部屋

2005_07257110120a2005_07257110128a「テラヤマワールド」である。寺山修司へオマージュしたイベントである。
私は、白塗りで学生服着て制帽かぶった少年どもがうようよ出てきて、和装マダムとマザコンごっこしたりするのかと思ったよ。
でもちがった。というか、そんなアングラな寺山はここにはいなかった。
寺山を初めて読んだとか、読んで曲を作ろうと思ったけどできなかったとか、そういうのがでてきて、興醒めというよりは、世代を経て寺山がどう消費されているのかがうかがえて、まぁ、興味深かった(ところもある)。
これで終わったら、ちょっと看板蹴飛ばして帰ってもいい?という気分でもないでもなかったが(いや、つまらなかったわけじゃないよ。「寺山」テーマってことが、まぁどうよのうという感じだったのだが……ああでも、THの特集もそう思わせてしまうところもあるなぁと、実は心当たりあったりして……確信犯なのですが)、最後にやはり見どころはあった。
一夜限りのユニット「電氣猫フレーメン」である。

ヴェクサシオンの永井幽蘭、人形師&パフォーマーの由良瓏砂、黒色すみれのさち、朗読俳優の常川博行——この4人が少女趣味を切り口に寺山を朗読パフォーマンスする。
まず驚かされたのは女性3人のあの格好。ツノのように水平に伸びた髪——由良さんの姿がライブ早々楽屋の中に消えて出てこなくなったと思ったら、おそらくあの髪を作っていたのね。
この格好で顔が白塗りならスゴイだろうなぁとか思ったりもしたが、そういうアングラはここではいらないのだ。
てゆーか、ゴスロリという地平から寺山の世界をあらたに照射してみせてくれたのは確かだろう。
関連性があるのはわかっていたが、こう、筋金入りの本物の強力メンバーでやられるとね……もちろん関連性とは、寺山の読者としてのゴスロリであるとともに、人間の暗部を白塗りするやり方が、ゴスの精神をロリで覆う手法と近しいということでもある。
稀有で突拍子もない遭遇であったとともに、ある意味とても真実をついたパフォーマンスでもあった。
もちろん、一夜限りとは思えない息のあった朗読&演奏の迫力と緊張感も心地よかった。
24日、渋谷の青い部屋にて。

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寺山修司へオマージュしたイベントだそうな。 THメモ板: 寺山vsゴスロリ;テラヤマワールド@青い部屋てゆーか、ゴスロリという地平から寺山の世界をあらたに照射してみせてくれたのは確かだろう。 関連性があるのはわかっていたが、こう、筋金入りの本物の強力メン....... [続きを読む]

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