■富崎NORI@ヴァニラ画廊
本当にリアルな球体関節人形のCG作品。
ん〜〜〜なんでわざわざ女の子じゃなくて人形の少女の絵を描くの?
そういうリアルなもの描くんだったら、人形作って写真に撮ればいいじゃん……
……なんて、思うでしょ?
少女人形はそもそも生身の少女の代替物であるし、
生身の少女に動きの面でより似せるために、球体関節というものが考え出された。
だから人形にはホンモノの少女に近づきたいという願望が込められているはずで、
わざわざ絵に描くんだったら、最終目標である生身の少女をモデルに描くのが
手っ取り早いし全然問題ないはずである、
というか、ふつうそうするでしょ。
でも、違うのだ。そうじゃないのだ。
おそらくそれは、彼のHPや雑誌に掲載された画像ではまだちょっと伝わってこないだろう。
ここに飾られた高精細な出力を見るといい。
この関節!この微妙にめくれあがって透き間の空いた球体関節のなんてエロティックなことか!
実際の人形を写真にしても、これだけのエロティシズムはかもし出されないだろう。
それゆえに、これが絵によって、リアルなCGによって描かれるべき必然が導き出されるのだ。
ぜひ画廊に明日を運び、球体関節の、その微妙な隙間の影の向こうの深淵を想像して
舌なめずりして欲しい。
2/18(土)まで。
■台湾若手女性写真家3人展@ガーディアンガーデン
どうでもいいけどこの3人、暗い、重い、病んでいる。
それは煌びやかなところもあるかもしれないが、でも明らかにそこは袋小路に中にある。
台湾はいま、こんな不安めいた社会状況にあるのだろうか。
鬱病の治療のために写真を撮ったというひとりの作家は、
「心が蝕まれていく様を忠実に写したいと思っている」。
……それって治療になるん?というツッコミはともかく、
さりげない日常の風景なのに、ああなんで頭のてっぺんか写ってないのかとか、なんで人形の写真だけピンボケなのか……とかとかちょっと背筋を寒くさせる。
結構インパクトある。
これはガーディアンガーデンがやっているアジアンフォトグラフィー・シリーズの第5弾にあたるが
前の中国の時もズンときた。
どちらも写真というものがいまだ表現媒体としての活力を失っていないことを証明していた。
このくらいの小さなスペースだというところが、また密度濃く感じられていいのかもね。
2/9まで。ということは今日(もう昨日か)まででした。おお今気がついた。
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