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2006.10.26

土井典人形展→くらっぷ

土井典人形展@銀座・スパンアートギャラリーは、
絢爛きらびやかな人形&オブジェたち。
きらきらと生命力に満ちているというか。
それをモノクロの世界に封じ込めた宝田久人の写真は
モノクロであるがゆえにきらめきのエッセンスが凝縮されている印象だ。

土井さんは、女の人とかはアクセサリーをたくさん持っているんだから
この人形たちを買ったら、そうしたものでもっと飾ってくれればいいのに、と
おしゃっていたが、そうして持ち主のきらびやかさを身にまとい、
さらには趣味趣向や感情も反映していって、人形は持ち主のイロに染まり
いわば身近な分身になっていくんだろうか。
まぁもっとシンプルに考えて、アクセサリ置きのための人形というのも面白いなと思った。

28日(土)まで。(ギャラリーへのリンクは左欄から)

新宿タイニイアリスでくらっぷ「掟の門」
知的障害者たちが演じる、会話だけで構成される演劇。
いったいどういうもんだろうと思って見に行ったが、演出も担当するもりながまことが中心に入ることによって、演劇の体裁はとりあえず整えられる。
しかし知的障害者たちが単なるその添え物であるかというと、全然そんなことはなく、むしろ振り回されるのはもりながの方である。
演出はもちろんある。ここはこうしろと、もりながは結構口を酸っぱくして教え込むそうである。
だが、座っていろと教えて、座っていなければいけないことを理解して、そのうえで立ち上がってしまうのだったら、その意思をもりながは潰そうとはしない。
そこに健常者とはちがう世界を感じることが、たぶん大切なのだろう。
驚くべきことに、知的障害者たちは堂々と演じ、障害者だからという同情の念とか逆に無気味さとかそういうのは、一切湧いてこなかった。
単純に、そこに繰り広げられる所作やセリフが面白いのである。
しかもナチュラルに条理を逸した言動が、その世界の不条理さを非常に説得力のあるものにするのである。
演劇臭い演劇なんかよりずっとナチュラルで好感が持てる。

26日にも公演あり。28日にも別の演目&会場で公演あり。[詳細]

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» くらっぷ 掟の門 [たんぽぽ日記]
10/25-26 新宿タイニイアリスにて、カフカ原作の不条理劇「掟の門」を上演しました。出演メンバーたちの主体的な判断や時間の共有から生まれる、台本のない劇空間。笑いと戸惑いの入り交じった客席の雰囲気。未熟で挑戦的な... [続きを読む]

受信: 2006.11.08 19:34

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