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2007.05.15

山本タカトとか岡本太郎とかメゾン四畳半とか

おかげさまでTH No.30「禁断のフランス・エロス」ご好評いただいておりまして、
リブロ池袋店のアート書で週間ベスト7に入ったりしております。
たいへんありがたいことです!

トレヴァー・ブラウンさんの「ニッポンゴニュース」にも取り上げていただきました!
ミス・リトル・スティキー・キス、ラブリーです!

私も先日、タコシェの山本タカト小品展、見てきた。
頽廃的な背景に浮かび上がる肌が(しかも緊縛されている)がよいなぁ。
だんだん顔がロリータちゃんになってきているような気もするが、でも独特の憂いは変わってない。
(13日まででした)

岡本太郎はまず世田谷美術館の方を見てきた。
岡本自身の作品よりもその周辺の人々の作品の方が実はとても多かったりするし、
岡本の作品も川崎の岡本太郎美術館とかからのものだったりして
目にしたことのあるものも多かったのだが
でも見せ方が違うと印象も異なってきたりするのはある。
時代の空気を感じることはできた。
次は川崎にも行かねば。
(世田谷は5/27まで。川崎は7/1まで)

銀座のエルメスでは藤森照信の「メゾン四畳半」
エルメスのあのギャラリー内に手作りの四畳半サイズの家を3つ建てたもの(しかも建築素人のエルメスの社員が)。
なかなかそれぞれ居心地がいいが、黒い「焼き杉の家」がよかったなぁ。
黒い壁の隙間から漏れてくる光とか、いい感じ。
中に座っていると、おねぇさんが窓から顔のぞかせて解説してくれたり。
6/10まで。

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2007.05.07

アジアの新★現代美術!!@ZAIM

今度は母乳ペイントなんかも始めたらしい増山麗奈がキュレーションしたとあって、アートの枠を逸脱した問題作が見られるかと思ったが、なんかどれもフツーに行儀よく「アート」していたのであった。
その点は期待しすぎてた分期待外れか…。何年か前の国際交流基金とかでの「アンダーコンストラクション」展と比べてしまうのは酷かもしれないが、そっちの方がゲテモノ的なパワーがあった。
充実しているとは思うし面白いのも多いのだが、これだけ広いスペースを使っているのだから、無理やりでもセクション分けして、それぞれにアジテーションを添えた方が、もっとインパクトを持てたのではないかとも思う。
全体のインパクト的には東京都現代美術館でのタイ展の勝ち。
でも、chen fei×luo hui、sun furong、西澤千晴、高嶺格あたりには目を引かれた。
5/13まで。無料だし見て損はない。
http://za-im.jp

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2007.05.06

練馬・タイ@東京現美・アブラモ

練馬区立美術館の「それでも人は、「境界」を超える」は上田國昭・克子夫妻のコレクション展とのことだが、個人のコレクション展はちょっとした小品が並んで……ということも少なくないと思うのだが、この展覧会はでかいのが多いこと!
前衛に突っ走っているものではないけれども、果敢に新たな表現を模索している作品たちが並び、見ごたえあり。
個人的にはやはり松井智惠ですかね。
赤ずきんちゃんの話をモチーフにしたドローイングやら立体やらの作品群だが、コンセプチュアルだがナチュラルなテイストも残していていい感じ。
6/3まで。
http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/tenji/ueda_ten.html

東京都現代美術館のタイの現代美術展は、入場無料でこの充実ぶりはおトクどころの話ではないだろう。
ラートチャムルンスックの緻密でシュールな版画、クーレーの子供の落書き作品、プアサーンの床に散らばる布の人形などが興味深かったが、2000年代の作品になると、どうも実体がつかみづらいというか、観客参加型みたいなのは……うーんよくわからないことが多いんだよね……。
いやそれはタイのに限らず。
でも、とはいえほんと、この展覧会は面白いです。
5/20まで。
http://www.mot-art-museum.jp/kikaku/92/

イメージフォーラム・フェスティヴァルでは
マリナ・アブラモヴィッチ「セブン・イージー・ピーセズ」の記録ビデオ。
先人のパフォーマンスを1日7時間×7日連続で再現するというものだが
(7時間ずっとガラスの壁に身体を押しつけたり、7時間ずっと舞台の下でマスターベーションしたり、腹を剃刀で☆印に切り、氷の十字架の上に寝て、起きたら自分で背中をムチ打つ、というのを7時間繰り返したり……)
だが、それも90分のビデオにまとまってしまうと、なんかあっけないというか……。
その長さなら、単にパフォーマンスの様子を映すだけじゃなく、舞台裏やアブラモヴィッチの話なども交えたドキュメンタリーに仕上げたものが見たかったかも。
事前にどういうパフォーマンスか知っていないと何がなんだか、という部分も少なくない、というのも問題か。
でもアブラモヴィッチの存在感というか迫力には圧倒される。
http://www.imageforum.co.jp/festival/

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2007.05.01

TH新刊、澁澤、LLL、グロッテスコ

H30_bigTH No.30「禁断のフランス・エロス」いよいよ書店に並び始めました!
フランスの異端文学・アート・映画のガイドブックにもなってますので
いろいろな作品との出会いにご活用していただけると、たいへんうれしく思います!
[くわしくはこちらで!]

今回は巖谷國士氏と山口椿氏のロング・インタビューを掲載したが
そのうち巖谷氏へのインタビューは、
埼玉県立近代美術館で始まっている「澁澤龍彦 幻想美術館展」を入口に、澁澤やフランス文学について聞いたもの。
その「澁澤龍彦 幻想美術館展」にようやく足を運ぶ。
澁澤が少年時代目にしたであろう風景から、死後澁澤に捧げられたオマージュ作品までを集めたユニークな展覧会。
澁澤が言及した絵画なども数多く展示され、点数の面でも充実したものだが、やはりその中でも目を引いたのは傍系シュルレアリスムの作家と、青木画廊系の幻想画家のコーナー。
すでに目にしたことのある作品も多かった中で、上記のコーナーはひときわ興味を惹かれた。
5/20(日)まで。
ちなみにGW後半から「禁断のフランス・エロス」も埼玉県立近代美術館のミュージアムショップに並ぶ予定。

LOVE LIFE LIVEは結成1周年を迎え、結成の発端となった渋谷のギャラリー・コンシールにて記念ライブ(4/29)。
なんと、7組の若手お笑い芸人を招き、司会にマメ山田を立ててのお笑い&ライブで、芸人のファンも数多く訪れ、会場の雰囲気はちょいといままでと違った感じだった。
でも各芸人に怖じ気づかないmiu氏のMCは、さすが北浦和のライブハウスでおやじに絶賛されただけのことはあるか(笑。
なかなか好評だったようで、第2弾もあるかも。

グロッテスコ△セフィラーの「水底にて炎まといし門開き」(4/30)。
今回は公演ではなく「儀式」という試みだったのだが、暗い空間に大音量のノイズ、火も焚かれる熱狂的なパフォーマンス。
でも「完全体感型」の「儀式」というからには、観客の意識をもトランス状態に巻き込むものを目指したのかもしれないが、うーん……面白くはあったが。
観客のすぐ側で燃える火は危険そうだったけど(笑——てゆーか、それを消す水で私は濡れた)、パフォーマンス自体は危険な魔力には乏しい気がした。
冒頭、本格的なパフォーマンスが始まるまでの時間が長く、退屈気味だった人も多かったように見受けられたが、最後、燃えている火が消え暗闇になるのをじっと待ち続ける時間は、結構よかった。
あと冒頭、「動」を選んだ観客は中央の舞台の回りをぐるぐる回らせられたのだが(残りの観客は座って瞑想する)、そうしながらその中央舞台上のパフォーマーの動きを見るというのも、なかなかいい体験。こういうパフォーマンスの見せ方もいいかも。

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